デリカD5を売りたい。相場表と買取で高く売れそうばデリカD5

今や三菱の顔!デリカD5とは

今や三菱の顔!デリカD5とは

荷物を運ぶ車という意味の「Delivery Car(デリバリーカー)」を略したのが、その名前の由来である、1969年に初お目見えした初代デリカバン。
代々商用車としての利用が主でしたが、そこから数えて5代目モデルに当たる「デリカD5」は、一転してカジュアルでおしゃれなデザインになり、一気にファミリー層やアウトドア派に受け入れられました。
デリカd5
三菱公式HPより

今回はこのデリカD5が、中古車市場においてどのような値段で現在取引されているのか、グレードや年式別に一覧表にして紹介。
その後、デリカD5が誕生した経緯や車体の特徴、さらに進化の過程を振り返ることで、高く売るための秘訣を探っていきたいと思います。

デリカD5の買取相場表。どのタイプのどのカラーが高く売れそう?

デリカD5の買取相場表。どのタイプのどのカラーが高く売れそう?

デリカD5は非常にグレード構成が多彩なのが特徴、そこでここではグレードごとの買取相場を比較するために、

  • 年式

・・・2011年式

  • 走行距離

・・・7万km程度

に統一し、その買取相場を一覧にしてみました。

グレード名新車価格買取相場残価率
M(2WD)240万円55~68万円22~27%
M(4WD)285万円68~87万円24~31%
Gpower(2WD)276万円70~85万円27~31%
Gpower(4WD)317万円90~110万円28~34%

上表で相場を示したは、比較的中古車市場での流通量が多いグレードですが、これ以外のグレードでも、軒並み2WDモデルより4WDモデルの方が、買取相場や新車からの残価率が上です。
加えて、後程その理由について迫ってまいりますが、とにかく都市部にある中古車店での販売価格が、山間部や寒冷地にある中古車店よりリーズナブルであり、併せて買取相場も低めに推移しています。
デリカD5の場合、カラーリングで大きく買取相場が変化しませんが、他の車種同様ブラック・ホワイト系の車体に、少々高い査定額が付けられる傾向にあります。
また、Gpowerには上級グレードとして、エアロパーツが装着された「ROADST(ローデスト)」が2WD・4WDモデル双方に存在し、新車価格がそれぞれ30万円ほど高い設定となっています。
しかし中古車市場での評価は芳しくなく、場合によってはエアロなしのモデルの方が、買取相場で勝ることもあります。
これはデリカD5の購入ユーザー層が、スタイリッシュさやデザイン性の高さではなく、デリカD5のどこか武骨で力強い外観と、強靭な足回りを重視している傾向にあることが、影響しているものと推察できます。
なお、デリカD5という車種は実に9度ものマイナーチェンジが行われており、特に2010~2012年の間立て続けに改良が施され、それまで課題となっていた燃費性能が、大幅に改善されています。
その結果、2010年以前のモデルについては、ここで紹介した2011年式以降のモデルより、若干安めの相場で取引されている傾向があります。

改めてデリカd5の歴史を見て高く売る方法を考える

改めてデリカd5の歴史を見て高く売る方法を考える

前項で、その買取相場をお伝えしたこのデリカD5は初代であり、2007年の初登場から既に10年を経過している、車業界的にも珍しいロングランモデルです。
通常、新車として登場してから長くとも6~7年で、フルモデルチェンジされるのが車業界のセオリーである中、10年以上それがされていないのには、大きく2つの理由があると筆者は考えています。
そしてその理由の中にこそ、デリカD5を高く売るための秘訣が、実は隠されているのです。

モデルチェンジされない理由1 新車売り上げ実績が堅調である

モデルチェンジされない理由1 新車売り上げ実績が堅調である

製造・販売元である三菱自動車は、抜群の頑丈さと人気を誇る「パジェロシリーズ」を筆頭に、その頑丈さについて定評があります。
そして、デリカD5もパジェロに負けづ劣らず、

  • リブボーンフレーム

・・・大型哺乳動物の肋骨を彷彿とさせる、4つの環状型骨格構造のことで、強さに加え「しなり効果」による衝撃吸収能力を併せ持つ。

  • 大型クロスメンバー

・・・軽量かつ強靭な素材によって、人間で言えば背骨に当たるアンダーボディーを補強している。

の採用により、開口部の多いミニバンにあって、ライバル車種を大きくしのぐ剛性が確保されています。
事実、このデリカD5はその高い安全性が評価され、自動車アセスメントの「衝突安全性能試験総合評価」において、最高ランクである「6つ星」を獲得しました。
さらにデリカD5 は、新車購入から5年目以降の車検入庫時、三菱のディーラー工場において、保証延長点検(24ヶ月定期点検相当)を受けることを条件としていますが、

「最長10年10万km特別保証延長」

の適用が受けられる車種です。
つまり、デリカD5を新車購入し愛用しているユーザーの多くは、その安全性の高さと強靭で長寿命な持ち味を重視し、ライバル車種ではなくこちらをチョイスしたのです。
その結果、中古車市場に目を移すとデリカD5は新車購入から10年以上の長期間乗り続けているユーザーが非常に多いため、どの年式においても新車販売実績に比べ、中古車の玉数が極端に少なくなっています。
また、2008年の改良で4WDモデルのすべてについて、バッテリーの大容量化などの寒冷地仕様を施されたため、元々高かった北海道・東北・北陸地方での需要が、さらに高まりました。
こういった地方でデリカD5は、その頑丈さと悪路をものともしないパワーから、日常的な足として利用される車種であり、必然的にその走行距離が伸びてくる傾向があります。
以上のことから、否応なくその使用年数と走行距離が伸び、中古市場に出回るころにはどの車体も、

「低年式・過走行」

になってしまう事が多い。
棚ボタ的要素でもありますが、中古での好条件車体購入が見込めないユーザーが新車購入へ流れているため、大ヒットとは言えないまでも、現時点で三菱車種の新車売上実績NO,1車種は、このデリカD5です。
つまり、三菱側にとってみればあえて危険な賭けに出てメジャーチェンジを敢行し、大きなデザインや構造の変更をするメリットが、現状あまりないのです。
よって、「希少」ともいえる「高年式・低走行」のデリカD5は、多くの中古車業者がこぞって買取をしたがる可能性があります。
ただしそれも、買取業者の規模や店舗のある地域によって目まぐるしく変化するため、安易に近くだからという理由だけで、買取業者をチョイスするのはNG。
好条件が揃った、中古のデリカD5をできるだけ高く売りたい場合、必ず複数社で相見積もりをするべきだと、当サイトでは考えています。

モデルチェンジされない理由2 三菱自動車のお家事情

モデルチェンジされない理由2 三菱自動車のお家事情

詳しくは割愛しますが、デリカD5を販売する三菱自動車は、数々の不祥事発覚による経営悪化をうけて2017年現在、日産・ルノーグループの一員となっています。
そして、かのカルロス・ゴーン氏が2016年末社長に就任し、Jリーグ浦和レッズへの出資を取りやめるなど、経営改善めざした経費削減を目下断行中です。
それに伴い、新型開発をしたくても資金が確保できないという三菱自動車お家事情も、デリカD5がメジャーチェンジされない、大きな要因と考えられます。
中古車市場において、この三菱自動車のゴタゴタはもろに取引相場に影響をしており、三菱ブランドの車種は、軒並み値崩れを起こしてしまっています。
デリカD5についてもそれは例外ではなく、ライバルである日産セレナやトヨタノア・ヴォクシーなどより、その買取相場と残価率が低くなってしまう傾向があります。
ただし、車の性能面でライバル車種と比較して劣っているという訳ではなく、むしろそれらよりも長く、安心して乗れる車種であるとすらいえます。
ですので、すでに新車購入から一定の年数が経過し、走行距離もそれに合わせて伸びている場合では、乗り潰してから売却を視野に入れる方がいいのではないか、と筆者は考えています。

10年落ちや10万キロ走ったデリカD5でも売れる?

10年落ちや10万キロ走ったデリカD5でも売れる?

好条件が揃えば、その買取相場も高いと上記で述べましたが、デリカD5の場合一般的な車種がその価値を失うとされている、

「10年落ち・走行距離10万km」

を越えてから、いよいよその持ち味を発揮し始めるといっても過言ではありません。
執筆時点おいて、最も古い車体であればちょうど10年落ちとなりますが、よほどの過走行か修復歴でもない限り、「必ず」と言っていいほど一定の額で売ることができます。
特に、寒冷地や山間地方での買取相場は高めで、それは街乗りがメインであるセレナやノア・ヴォクシーなどの比ではなく、大きな傷やへこみなどが無ければ、30万円以上の買取額がゲットできることもあります。
また、それ以外の地方であっても、大手買取チェーンであれば自社の販売ネットワークに乗せて、ニーズが高い店舗で直販できるため、1社での依頼で査定額が付かなくても諦めず、他の買取チェーンへ査定してもらうべきです。
仮に廃車にするにしても、車体に鉄パーツが多いデリカD5の様なミニバン車種は、専門業者に持ち込めば数万円で買取をしてくれるうえ、抹消と併せて還付される税金も高額となります。
ですので、これはデリカD5に限ったことではありませんが、買取業者から査定ゼロを告げられた際、そこが無料で廃車を引き受けるといっても、絶体にタダで愛車を引き渡してはいけません。
さらに、デリカD5はその頑丈さから海外での人気も非常に高く、国内市場での転売が難しいと判断され査定額が付かなかった車体でも、輸出用中古車として買取をしてくれる業者が多数存在します。
具体的な業者を挙げるとすれば、

カーチス・・・中古車輸出を専門に行っている企業「アガスタ」を同グループに持つ。
ガリバー・・・中東や東南アジアを中心に、近年海外での販売チャネルを増殖している。

辺りがおすすめとなるでしょう。
しかし、それ以外の中小買取業者にも、輸出用中古車の買取を専門にしているところはあり、大手買取チェーンを上回る高価買取をしてくる可能性も捨てきれません。
ですので、上記で述べたカーチスおよびガリバーが揃って参加している、

などといった、地元中小業者との査定比較も可能な一括査定サービスを利用することこそ、「過走行・低年式」になりやすい特徴を持っているデリカD5を、高く売る近道であると考えています。

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